飲んで幸せと感じる焼酎がある。
そこに言葉はいらない。
素直にうまい。
そんな一本に出会える時間はなにものにも変えがたい瞬間であり
記憶に残る一本となる。
飲めば飲むほどうまいね!と笑顔になる『ツン』
『ツン』という芋焼酎がある。
思わずキュンとする茜色に白文字のラベルと
メルヘンチックな雰囲気ながら
ふくよかで腹もちどっしりの芋の風味がある。
芋焼酎のこってりさがじんわりと身体にしみ込んでくるタイプだ。
この『ツン』を造った田崎酒造の野崎充紀杜氏(以下野崎杜氏)は
飄飄とした雰囲気だが中身はかなり気骨もんである。
「うまい芋焼酎に出会えると幸せでしょう!」と野崎杜氏。おいしい芋焼酎の噂を耳にすれば、いますぐに味わいたくなるそう。
「私は食いしん坊なんですよ。だから自分がおいしいと思うものしか信じない」と語る野崎杜氏。蔵に入って17年。世の中の嗜好に合わせるように本格焼酎を造ってきたが、ある日、心にひっかかっていた気持ちがあふれ出した。
「最近の本格焼酎っておいしい?」
日々自問自答し、いろんな銘柄を飲めば飲むほど自分がおいしいと思う本格焼酎を造りたいと思うようになった。
『ツン』は今年で6年目。
毎秋、芋焼酎シーズンに蒸留した原酒を半年寝かせ、次春に出すが味わいは年ごとに変わる。
「『ツン』は特別な原料を使ったり香りを強くする造りはしない。ただ目の前にあるコガネセンガンのうまさをきっちり詰めこもうとしているだけ。だから毎年、麹やもろみとにらめっこですよ」。
体中の細胞を全集中させて蒸留仕立ての原酒の性格を読み解く。「欲しい味わいを感じた時、よしっ!とお腹でガッツポーズです」(野崎杜氏)
麹づくりは米麹がのびのびと育つだけを考えて手をかけすぎず力まずに。
もろみは全てのもろみが入った土甕をしっかり見守りながら変化を見逃さず。
蒸留はとことんこだわり、濾過はせず来春を待つ。これが『ツン』だ。
なかでも蒸留には心血を注ぐ。芋らしさをしっかり出したい! と味わいが弱くならないよう蒸留機に注ぐ蒸気を通常より強くし、もろみにとにかく時間をたっぷりかけて煮詰める。火加減や加熱時間の調整にこだわる様子は一流コックのようだ。
蒸留機は家庭のお鍋やヤカンのようなもの。材料の下ごしらえしてお鍋を火にかけおいしく調理する、蒸留機はその原理と同じ。だから蒸留中は目が離せない
『ツン』は飲みやすいかと聞かれる時があるが、食べやすいと答えた方が正しい。初垂れから本垂れ、そして末垂れまでしっかり取るため、飲んだ時の幾重にも複雑かつなんともいえぬ旨味がそこにある。
飲んだ人が口々に「濃厚な芋らしい甘さ」「ほくっとした優しさ」「ぎっしり詰まった芋を食べてる」という声も多いのも事実である。
この『ツン』は白麹で蒸留してから1年寝かしたもの。白麹の特性もあるのか優しい口あたりで飲み飽きなく落ち着いてのんびり飲めると人気あり。
「まだまだ私のなかで完成はしていないんですよ。芋焼酎の究極の味を求めて、今年こそという気持ちになる。私の造りだす芋焼酎だけど私も『ツン』によって成長させてもらっている…高めあうことができる同士みたいなもの。だから飲んでくれる人が「今年は去年よりおいしいかも!」と楽しんでくれるそんな1本に『ツン』が入ったら嬉しいですね」。
一度飲んだら記憶に残る『ツン』。
気づけばうまい!と虜になっていた秘密が少し垣間見られた気がした。
Text&Photo Gonkouji (Aki Kaneseki)
【 ツン 27度 】
商品案内
田崎酒造 野崎杜氏が自分自身が想い描く芋焼酎とは何ぞや?!との熱い気持ちから作りあげた、人気の市来焼酎シリーズ第一弾。
昔ながらの鼻にツンとくる芋の香り、昔懐かしい味わいの銘酒です。
尊敬する西郷さんのお名前はおそれ多く付けられないので、連れているお犬様「ツン」の名前と「ツン」とくる焼酎の2つの意味を込めて付けられた、私も心底惚れ込んだ焼酎です
商品詳細
商品 | 市来焼酎ツン |
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内容量 | 1,800ml |
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アルコール度数 | 27度 |
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タイプ | 芋焼酎 |
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蒸留方式 | 常圧蒸留 |
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原材料 | さつま芋(黄金千貫)、米こうじ(国産米、黒麹) |
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蔵元 | 田崎酒造 株式会社 |
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特徴 | 無濾過 |
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詳細:麹菌 | 泡盛黒麹 |
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詳細:酵母 | K2(鹿児島2号酵母) |
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詳細:蒸留日 | 2023年12月 |
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720mlはこちらから
※ 2023BY (2024年発売) は、27度となって2月より発売開始